今回初めて参加させていただくこちらの展覧会は、審査員による審査がなく、会期中の来場者による投票のみで各賞が決まる展覧会です。
絵画だけでなく、工芸や写真、書など様々な分野の作品が約500点展示され、時間帯によってはパフォーマンスも行われるそうです。
任意で各作家による在廊もございますので、お近くにご用の際はお気軽にお立ち寄りください。よろしくお願いします。
『第20回 公募 ZEN展 東京都美術館』
会期:2022年6月15日(水)〜21日(火)/9時30分〜17時30分(入場:17時まで/最終日のみ入場:13時30分まで)
※6月20日(月)休館
◇JR上野駅「公園口」より徒歩7分
◇東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅「7番出口」より徒歩10分
◇京成電鉄京成上野駅より徒歩10分
在廊予定日:16日、18日、19日(各15時頃〜)、21日(12時頃〜/モデルのマイティーさんも来場予定)
>> ZEN展のHPはこちら
Story 1. 制作
そもそも今回の出展作品は、別のコンペのために制作したものでした。
そのコンペでは、好ましい審査結果が得られませんでしたが、この2作品はどこかで発表したいと考えておりました。
Story 2. 慈しみ
現在、女優業などをされているモデルのマイティーさんには、命に関わるような大きな事故に遭いながらも生還したという過去がありました。
その事実を知ったあるお寺では “マイティーさんのお地蔵様” が作られ、そのお地蔵様には「慈愛」の文字も添えられているそうです。
そのことから、立ち姿で優しく微笑んでいる(今回の大きい方の)作品のタイトルを「慈しみ(いつくしみ)」と決めました。
Story 3. なにもない幸せ
もう一枚の作品のタイトルは、母親がこの絵を見て「彼女、楽しんでるね。見てるこっちもにこやかになる」と言ったことがきっかけでした。
この絵はただ、作者が美しいと感じたことをそのまま表したいという思いで描きました。
制作開始日が2022年の元日だったこともあり、どこか清々しい(すがすがしい)感覚の中で描いていた記憶もあります。
もしかしたらこの絵にはマイティーさんの持つ静かなエネルギー、みたいなものも表せているのかもしれないと母親の言葉で思いました。
そして、物質的な豊かさや分かりやすい数字ばかりを追いかける大人にはないものを、マイティーさんは持っているのではないかと思いました。
それこそが「何もない幸せ」、つまり「平穏無事であることのありがたさ」や「今日も元気でいられることの尊さ」をしっかりと感じること。
偉そうな言い方になってしまったかもしれませんが、「何もない=空っぽ」ではなく、「何もないお陰で、何でもできる」ー。
Story 4. 吾唯足知
ここまで考えを巡らせたとき、京都の龍安寺にある「吾唯足知(われただたるをしる)」という言葉を思い出しました。
欲望に振り回されたり不平や不満を言うのではなく、今日も生かされていることに感謝して、自分は満ち足りた存在であることに気づこうー。
そしてこの言葉はまさに禅の教えの一つであり、「慈しみの心」こそが禅の精神ー。
そんな時、公募展やコンペの募集情報をチェックしていたら、2年前に出展を検討していたが当時は中止になった「ZEN展」に辿り着きました。
そこで全てがつながって、今回の出展に至りました。
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